ちゃんとしなきゃ、という声がある。
ちゃんと準備して、ちゃんと答えて、ちゃんと頑張って。
気づいたら、一日中「ちゃんと」に追われている。
でもふと思った。
この「ちゃんと」って、どこから来たんだろう、と。
自分の声か、誰かの声か

小さいころから言われてきた言葉がある。
ちゃんとしなさい。ちゃんとやりなさい。
最初は外から来た声だったはずが、
いつの間にか自分の内側に住み着いていた。
誰かに言われなくても、自分で自分に言い聞かせるようになっていた。
ちゃんとしなきゃ、と。
それはもう、誰かの声ではなく、
自分の声のふりをした、誰かの声だったのかもしれない。
ちゃんとしないと、どうなると思っていたんだろう

ちゃんとしないと、嫌われる。
ちゃんとしないと、認めてもらえない。
ちゃんとしないと、迷惑をかける。
そんな恐れが、「ちゃんと」の裏側にあった気がする。
つまり「ちゃんと」は、自分のためじゃなくて、
誰かに受け入れてもらうための鎧だったのかもしれない。
そう気づいたとき、少し胸が軽くなった。
ちゃんとしなきゃと思うたびに、
「これは本当に自分が望んでいること?」と、
一度だけ立ち止まれるようになった。
ちゃんとの正体を知ると、少し楽になる

「ちゃんと」はなくならない。
それでいいと思っている。
でも、どこから来た声なのかを知っているだけで、
振り回され方が変わる。
自分で選んだ「ちゃんと」は清々しい。
恐れから来た「ちゃんと」は、じわじわ疲れる。
その違いに気づけるようになっただけで、
私の「ちゃんと」は、少しやさしくなった。
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あなたの内側から届いた、小さなサインに。
物語を鏡にして見えてきた、あなたの本当の気持ち。
一人で抱えるのが重たくなったときは、
そっと隣で並んで歩かせてください。
言葉にすることで、心は少しずつ呼吸しやすくなります。

