私はずっと、ちゃんと決めなきゃいけないと思っていた。
将来も、仕事も、人間関係も。
曖昧なまま進むのは、なんだか無責任な気がしていたから。
決めていない自分は、どこか不完全な気がしていた。
ちゃんと決めることが、ちゃんとした大人だと思っていた。

決めなきゃが、怖くなってきた
「決めなきゃ」が積み重なると、
考えること自体が怖くなってくる。
どれを選んでも後悔しそうで、だから選べないまま時間が過ぎる。
決断できない自分を責めながら、でも動けない。
そういう日が、しばらく続いていた。
何度も考えて、何度も迷って、
それでも決まらないとき、自分がダメなんだと思っていた。
なんでこんなに決められないんだろう、と、
夜ひとりで考え込むこともあった。
「決断力のある人」を眩しく見ながら、
自分には何かが足りないんだと、ずっと思っていた。

ちゃんと決めなくても、今につながっていた
ある日ふと気づいた。
ちゃんと決めなくても、時間は勝手に流れていた。
決めきれないまま選んだ道も、
迷いながら進んだ日々も、ちゃんと今につながっている。
人生は、完璧な決断でできているわけじゃなかった。
なんとなく、少しの直感、ちょっとした流れ。
それでも、十分だった。
振り返ると、あのとき迷った選択が
思わぬ出会いや気づきにつながっていることも多かった。
あの迷いがなければ、ここにいなかった。そう思えることが、いくつもある。
もしかしたら、迷いそのものが、何かを育てていたのかもしれない。
決めきれない時間は、無駄じゃなかったのかもしれない。

迷いながら進む自分を、否定しないでいい
ちゃんと決めなくても、私はちゃんとここにいる。
あのとき迷った自分も、優柔不断だった自分も、
案外ちゃんと生きていた。
「ちゃんと決めなきゃ」を少し緩めたら、
未来は思ったより怖くなかった。
もしかしたら、決断よりも大事なのは、
そのときの自分を信じること、なのかもしれない。
迷いながら進んでいる自分を、否定しないでいること。
それが、いちばん優しい選択なのかもしれない。

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あなたの内側から届いた、小さなサインに。
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一人で抱えるのが重たくなったときは、
そっと隣で並んで歩かせてください。
言葉にすることで、心は少しずつ呼吸しやすくなります。

