言いたいことが、うまく言葉にならない。「どうせ伝わらない」と思って黙ってしまう。本音を言って、相手との関係が壊れるのが怖い……。
そんな時、「ちゃんと言えない自分はダメだ」と責めてはいませんか。けれど、言えないままでも、まずは自分自身がその気持ちに気づいてあげるだけで、心は少しずつ軽くなるのかもしれません。
本音を隠すのは、自分を守るための大切な「知恵」

本音を言えないのは、あなたが決して「弱い」からではありません。過去に傷ついた経験があったり、大切な関係を壊したくないという切実な想いがあったり。それはすべて、あなたがその関係や自分自身を真剣に考えてきた証拠でもあります。
「言えない自分」を責める必要はありません。むしろ、言わないことで守ってきた平穏や、あなたなりの優しさがあったはずです。責め続けるのをやめて、まずは「言えなくてもいいんだよ」と、自分を許してあげてみてください。
まず、自分の心に浮かぶモヤモヤを「眺めてみる」

本音を誰かに伝える前に、まずは自分一人でその気持ちと対面してみる。それは、とても豊かな自己対話の時間になります。
今、何にモヤモヤしているのか。本当は悲しいのか、それとも少し怒っているのか。その正体にそっと名前をつけてあげるだけで、心の中にたまっていた澱(おり)が、少しずつ流れ始めるのを感じるかもしれません。「あぁ、私は悲しかったんだね」と気づくだけで、心に新しい風が通り抜けていくはずです。
「言えない本音」も、あなたを形作る大切な一部
「今は言いたくない」という気持ちも、立派な本音のひとつです。すべての感情を言葉にし、すべてを誰かにさらけ出す必要なんてありません。
ただ、自分だけはその気持ちの味方でいてあげること。「今日の私は、本当はこう感じていたんだ」と、静かに受け止めて抱きしめてあげる。その小さな自己対話の積み重ねが、あなたの心に揺るぎない土台を作ってくれます。本音は、他人に伝えるためだけにあるのではなく、あなたがあなた自身を慈しむために存在しているのかもしれません。
【慈問】
言葉にならないモヤモヤを、色に例えるとしたら何色ですか?
あなたの内側から届いた、小さなサインに。
物語を鏡にして見えてきた、あなたの本当の気持ち。
一人で抱えるのが重たくなったときは、
そっと隣で並んで歩かせてください。
言葉にすることで、心は少しずつ呼吸しやすくなります。

